2012年4月3日火曜日

解職請求、はじめに書くもの、作るもの

最初は訳が分からなかった、法律関係の資料。
誤解しながら何回か読みかえしたり、人に教えてもらったりしてこれまでに分かったこと。

まず都道府県知事の解職請求をする場合、一番最初に作成する「都(何道府県)知事解職請求書」、これについて、該当する役所に予め用意された用紙はない。道理で、検索しても、ダウンロードサイトとか、出て来なかったはず。
言われてみれば、住民票の届け出なんかとは違って、滅多に使われるものじゃないのだ。

ただ、請求代表者(複数可、その場合、全員分の住所、氏名、印が必要)の名前で、以下の様な項目を書く。(資料の見本は縦書き)

都(何道府県) 知事解職請求書                                    
都(何道府県)知事解職請求の要旨                                    
一、請求の要旨(千字以内)……………………                              
                                                             
二、請求代表者                                                 
住所 氏名 各印                            

この請求書(またはその写し)は、署名運動に使う「署名簿」の表紙の次につづりこむことになってる。(この他、署名簿につづりこむものとしては、この請求書が受理されて、代表者として認定されたときに貰う「請求代表者証明書」(またはその写し)、署名収集を手伝って貰う受任者さんへ渡す署名簿なら、その受任者さんへの「署名収集委任状」の原本がある。)

で、その「署名簿」。 
調べてみて初めて知ったんだけど、これ、作るのがとっても面倒くさそうな、大変なもの。

アタシたちが時々普通に見かける、やれ「どこそこの公園の木を伐らないでください」みたいなときの署名活動に使われる、ぺらぺらの紙を想像すると、全然違う。「簿」という言葉がついている通り、紙というより冊子なのだ。

上に書いた「表紙」「請求書(の写し)」「請求代表者証明書(の写し)」「署名収集委任状(原本)」につづいて、実際に市民の皆さんに署名してもらうための署名用紙の束が続いてる。

解職請求とか、条例の改廃とか、そういうちゃんとした法的手続きのために集める署名の場合、前の記事にも書いた通り、後で各市町村(政令指定都市の場合は区)の選挙管理委員会に提出して、有効性の確認をしてもらわないといけない。

だからそのために、署名用紙には、署名してもらう人1人分のスペースごとに、「有効/無効の印」を押す欄を予め用意する。この他、「署名年月日」「住所」「生年月日」「氏名」「」のための欄、法律で許されてる理由で誰かが代筆をする場合は、その代筆者の住所、生年月日、氏名、印の欄、その署名スペースが(その市区町村ごとの署名簿の中で)何番目かを示す「番号」の欄も用意する。

ひとつの市(区)町村の分の署名簿を何冊かに分けてもいいけど、その場合には表紙に市区町村ごとのひと続きの番号をつけないといけないの。この場合、各署名欄に付ける「番号」は、例えば一冊目の署名簿が1から300番目なら、二冊目の署名簿は301番から600番目、みたいに、ひとつの市(区)町村で、ひと続きになってないといけない。

それから、解職請求手続きの署名は一定期間内(2か月)に所定の数をあつめなきゃいけないので、後で改ざんできないように、全部のページに割り印を押しておく。上に書いたみたいに、予めひとつの市区町村用に何冊かの 署名簿を作るのはいいけど、一度作っちゃった署名簿を後から分解して署名を集めることは出来ない

もし、つづりこむようにきめられてる、例えば一緒に署名集めしてもらう人への「委任状」がついてない、とか、その他、「法令に定める正規の手続きによらない署名簿は効力が無く、したがって当該署名簿の署名は無効であり、(中略)このような署名簿を用いてした署名収集好意は処罰される。」んだって。

まだよく調べてないけど、これはつまり、署名簿を後から改ざんしたり、分解したり、都道府県庁の選管さんに「請求書」を提出して、「これから署名を集めますよ」って手続きする前に署名集めしたりしちゃいけない、ってことだと思う。

 ここまでやっと理解したところで、気がついた。
解職請求って、本当に大変な手間なんだ。

署名簿は市区町村ごとに提出する訳だから、少なくとも、その都道府県内の全市区町村の分だけ、署名簿を作らないといけない。例えば北海道でこれをやる場合、用意しなきゃいけない署名簿の数は200以上。で、同じく北海道の場合、署名は80万以上集めないといけないから、予めその分以上の署名欄を用意して、それに番号を振っておかないといけない。

それに、署名を集める時間は限られてるんだから、署名集めを手伝ってもらう受任者も、予め必要な人数、見当をつけておかないといけない。これって、大変なことだ。しかも、市町村にも色々ある氏、都道府県だって色んな規模の都道府県があるのに、市町村長のリコールと都道府県知事のリコールとで、署名集めに掛けていい時間は、機械的に市町村の場合が1か月、都道府県の場合はその倍の2か月。北海道みたいに広い自治体の知事をリコールしたいなら、ほんとに時間との戦いだ。

それで考えた。
例えばの話、どこかで誰かが、めちゃめちゃなことしてる知事をリコールするために活動を始める場合、その人の手間をできるだけ減らす手助けはできないものか。

例えば、ほんとに例えば、上の署名簿の、署名用紙の部分だけでも、(番号を振るところなんかも含めて)テンプレートの原型を作って何処かに置いておけないかな

(アタシはちがうけど)、今の世の中、Excelだの、ナントカのアプリだのの達人がいれば、そんなのちょちょいと出来ちゃいそうな気がするんだけど…? これは、もう少し考えてみなきゃ。



ここまで書くために、時々遊んでる美味しいもの勉強会の仲間のみんな、それに地元北海道の選挙管理委員さんたちに、とってもお世話になりました。 この場を借りてお礼を言います。どうもありがとうございました。m(_ _)m



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